国産小麦100%で丁寧に手延べしたおそうめんを作り続けてきた当社。
あるとき、梅干しを作っている農家がカット野菜を作りはじめました。
ふだん扱う製品とは、衛生管理方法も違い、販売経路もまったくもっていません。
「どうして??」と聞くと、
「百姓として生きてゆくにはお客様のニーズにあわせたこの方法しかない!!」
「お客様のニーズ」。この言葉が頭から離れませんでした。
「すぐに食べられる」という便利さをお客様が求めている。
もっと暮らしに寄り添える商品を。
自社の商品をふり返って見つめなおしました。
すぐに食べることのできる「にゅうめん」が必要だと本気で考えるようになりました。
麺を湯でもどして食べれるようにするには、4つの方法があります。
①油でフライ
②ゆがいて風乾燥(エアードライ)
③ゆがいて昔の干飯を作る方法
④フリーズドライ
①は素麺としての味が損なわれるので×
②③も食べてみても本来の素麺を にゅうめん にした時の麺の味とはほど遠い。
④の
フリーズドライ しかないという思いでした。
フリーズドライは装置産業です。はじめて作るのに、装置を買うこともできず、技術もない。
同業におそるおそる打診しました。
お願いした会社の中では、
「自社の商品と競争相手になるかもしれない。坂利の麺をやることはできない」
と、議論がケンケンガクガクとあったそうです。
持ちこんだ坂利の国産小麦粉の手延べ
そうめん を試作したところ、
「フリーズドライ にしてこんなに美味しくなる麺が世の中にあったのか!!!!」と
技術のトップに感動いただき、
「FD(フリーズドライ) にゅうめん
の美味しさを分かっていただけるすばらしい事だ!!!」
と、加工を引き受けてくれました。
開発担当自身も、苦労を重ねて作り続けてきた麺がやっと正しい評価を受けたと、
たいへんうれしい思いでした。
そうして、たくさんの方とご縁から即席にゅうめん「喜養麺」が生まれました。
「喜」 体がよろこぶ
「養」 よい素材で体をやしなう
麺
という意味をこめて名付けました。
たいへんな時期です。
なかなかお買い物に行けなかったり、おいしいものを食べにいけなかったり、
毎日・毎食の家事に追われる方も多いと思います。
そんなときに、この喜養麺を便利に使っていただければうれしいです。