2018/07/03 07:31

奈良県吉野地方は日本でも有数の杉、檜の産地ですが、
歴史上有名な幾多の悲劇の舞台として知られています。

(古代では壬申の乱、中世は後南朝の終焉、近世になると天誅組のほう起と全滅など)。

また都のあった奈良、京都に近く位置しながらも容易に人を寄せ付けない
険しい山岳であったことから、義経など身の危険を感じた人が再起の地とし
て選んだ場所でもあります。

坂利製麺所はそんな奈良県吉野郡東吉野村滝野の山の中で、
葛そうめん、葛うどん、国産小麦手延べ素麺の製造を行っています。

作っている麺はすべて手のかかる手延べ麺。山中だからこそ、きれいな
大高山脈の水と澄み渡る大気の中での製造が可能です。
ここは和歌山県に入ると紀ノ川、奈良県側では吉野川という大きな川の
最上流に位置し、上流には民家はもうないというところ。
きれいな水、澄み渡る空気の中で素麺を乾燥させています。

また、標高550mぐらいなので、気温も低く、長い間製造が可能です。
工房からすぐのところに樹齢千年を越えると言われる「千年杉」

信仰される方もいる「投石の滝(なげしのたき)」などがあり、静かにたたずんでいます。